3次方程式の判別式
Jan 19 2019黄茶の問題を解いていると判別式をよく使います。3次方程式に対しても使いたい場面がちょっとあったので、考えます。
黄茶の問題を解いていると判別式をよく使います。
3次方程式に対しても使いたい場面がちょっとあったので、考えます。
あなたの2次方程式の判別式はどこから?
2次方程式の場合、頂点の位置とか、解の公式とか、いろいろなところから導出することができました。
3次方程式にも同じ方法が使えないでしょうか。3次方程式の解の公式はできれば眺めたくないので、頂点の位置で考えてみたいと思います。(また、同じものを見ているので、こうして求まった3次方程式判別式は3次方程式の解の公式など他の導出方法からの理解ができます。ここらへん数学面白いですよね。また、どの方法が一番きつくないかがパッとわかる方法があれば良いなぁ)
実数解の個数
こんなグラフなので、実数解の個数が0ということはないですね。図のような場合が考えられると思います。何はともあれ、まずは極値点の位置を求めましょう。
極値点の位置
$$f(x) = ax^3 + bx^2 + cx + d$$
としておいて、微分して極値点を求めます。$$f'(x) = 3ax^2 + 2bx + c = 0 を解いて \\x = \frac {-b \pm \sqrt{b^2 -3ac}} {3a} \\2つの極値点は\ \Big(\frac {-b \pm \sqrt{b^2 -3ac}} {3a}, \frac{\pm(6ac-2b^2)\sqrt{b^2-3ac}+2b^3-9abc}{27a^2}+d \Big).$$$\pm\sqrt{b^2-3ac}$がたくさん出てくるのでこれを$\mathcal{X}$とおくと、極値点は$$\Big(\frac {\mathcal{X}-b} {3a}, \frac{-\mathcal{X}(2b^2-6ac)+b(2b^2-9ac)}{27a^2}+d \Big)$$と表せました(Desmosで一応チェック)。
あとは、このy座標を見れば良いでしょう。
解が1つになる時は、2つの極値を掛け合わせると正となることと同値です。
解が1つになる時は、2つの極値を掛け合わせると0となることと同値です。
解が1つになる時は、2つの極値を掛け合わせると負となることと同値です。
そして、2つの極値を掛け合わせたものが$$\frac{ - 18abcd + 4ac^3 + 4b^3d - b^2c^2}{27a^2}+d^2$$となり、つまりこれが3次方程式判別式となります。
まだ簡単にできるでしょうか。符号のみが大切なので、実数係数を仮定して$$-18abcd + 4ac^3 + 4b^3d - b^2c^2 + 27a^2d^2$$ともできると思います。
ここで、2次方程式判別式と見比べてみましょう$$b^2-4ac$$
何もわかりません。